【2021年6月8日更新】コロナによるアメリカ入国制限について

アメリカ入国者に対するウィルス検査受診義務化は継続

本記事執筆時点(2021年6月8日)、日本からアメリカへ入国するすべての人に対するウィルス検査受診義務化は継続しています。航空機でアメリカへ入国するすべての人に対し、搭乗日の三日前以内のウィルス検査の受診と、結果を記した証明書または電子コピーの提示が義務化されています。搭乗日から三日前以内にウィルス検査を受けて結果が陰性であることを証明するか、新型コロナウィルス感染症から回復したことを証明しなければ航空会社に搭乗を拒否されますのでご注意下さい。

なお、検査は搭乗時間の72時間前以内ではなく、三日前以内に受診すれば大丈夫です。例えば、金曜日午後1時発のフライトであれば、火曜日からの受診でOKです。

また、ウィルス検査の方法および証明書の書式に指定はありませんが、以下の情報を含む必要があります:

1.検査の種類(NAAT検査または抗原検査)
2.検査の実施機関
3.検体の採取日
4.被験者の個人情報(フルネームと、誕生日またはパスポート番号)
5.検査結果

なお、検査結果が英語で書かれていなければならないかについては、検査受診前に航空会社へご確認下さい。日本の航空会社の場合、日本語でも大丈夫な可能性があります。

検査結果が陽性だったらどうなる?

では、仮に検査結果が陽性だった場合はどうなるのでしょうか。その場合、航空会社に搭乗を拒否されますので渡米できません。しかし、永遠に搭乗できないというわけでもなく、CDC(米国疾病管理予防センター)が定めるガイドラインを満たし、回復したことを証明できれば晴れて搭乗可能になります。そのガイドラインですが、至ってシンプルです。

(COVID-19に罹患しており、症状が出ている場合)
・症状が出た最初の日から10日が経過しており、
・かつ解熱剤を使わずに平熱の状態が24時間続いており、
・かつ他のCOVID-19の症状が改善している

ことが確認できることが条件です。また、COVID-19に罹患しているが症状が出ていない場合は、COVID-19に罹患したことがわかった日から10日を過ぎればOKです。いずれにせよ、医療機関による回復証明書が必要になるのは言うまでもありません。

出典:CDCウェブサイト

一部の国からは入国禁止

なお、現時点において、以下の国からのアメリカへの入国が禁止されています。

中国(香港とマカオを含む)
イラン
ヨーロッパ・シェンゲン地域(オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェイ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、モナコ、サンマリノ、バチカン市国)
英国(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)
アイルランド
ブラジル
南アフリカ
インド

なお、日本からの旅行者であっても、上記国にアメリカ到着前14日以内に滞在していた人は、アメリカ入国を拒否されますのでご注意ください。

出典:CDCウェブサイト

ワクチン接種は順調に進む

なお、アメリカでは新型コロナのワクチン接種が順調に進んでいます。現時点のアメリカでは、これまでに累計で3億200万回ワクチンが打たれ、完全に接種が終わった人の数は1億3900万人、ワクチン完全接種率は42.3%となっています。特に感染が広がっていたカリフォルニア州(完全接種率44.9%)、ニューヨーク州(48.4%)、ペンシルバニア州(45.1%)、ニュージャージー州(50.4%)、マサチューセッツ州(56.3%)などで接種率が高くなっています。

感染拡大が深刻だったカリフォルニア州でも、ロサンゼルス郡やオレンジ郡などで飲食店の店内での営業が再開しています。また、ヘアサロンやジムなども、間もなく制限付きで営業を再開する見込みです。カリフォルニア州全体での感染者数は14日平均でマイナス10%を記録し、小中高校の49%が授業を再開しています。バーやワイナリーなども、制限付きですが、一部の地域で営業を再開しています。

なお、カリフォルニア州の人気観光スポットと言えばディズニーランドですが、ディズニーランドも今年4月末から営業を再開しています。現時点では、入場者はカリフォルニア州の住民限定で、入場者数制限が課せられていますが、ワクチン接種の進み具合によっては完全リオープンも近いかも知れません。アメリカがコロナ前の状況を取り戻すのは、それほど先のことではないかも知れません。

※株式会社ジェイシーズでは、引き続きアメリカ入国規制・制限に関する情報を収集し、随時アップデートしてゆきます。

執筆者 前田 健二(まえだ・けんじ)

上席執行役員、北米担当コンサルタント

大学卒業と同時に渡米し、ロサンゼルスで外食ビジネスを立ち上げる。帰国後は複数のベンチャー企業のスタートアップ、経営に携わり、2001年に経営コンサルタントとして独立。事業再生、新規事業立上げ、アメリカ市場開拓などを中心に指導を行っている。アメリカ在住通算七年で、現在も現地の最新情報を取得し、各種メディアなどで発信している。米国でベストセラーとなった名著『インバウンドマーケティング』(すばる舎リンケージ)の翻訳者。明治学院大学経済学部経営学科博士課程修了、経営学修士。

連絡先:k-maeda@j-seeds.jp

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