新型コロナウイルス流行下で日本に帰国・入国する

私はドイツ在住でこれまで1年に1回程度は日本に一時帰国していましたが、新型コロナウイルスが流行してからは3年間、それがかないませんでした。年末にヨーロッパにいる他のアジア諸国の友人が一時帰国をするのを目の当たりにして、私も一時帰国を決めました。海外から日本へ帰国する際の留意点などを参考までに共有できればと思います。本情報は2022年2月24時点の情報ですので、最新情報はご自身でご確認ください。

日本帰国への最新情報は外務省・大使館のホームページをチェック!

先日3/1からの新しい水際対策が発表されました。それによると自宅待機に関する期間や制限が短縮・緩和
されるようです。海外からの日本への渡航が少し行いやすくなったように感じます。海外からの受け入れや、海外出張が少しずつ増えていくのではないでしょうか。しかし、この自宅での待機期間がワクチン3回目を接種しているかどうか、指定国・地域からの帰国者などさまざまなパターンで場合分けられています。これらの最新情報は外務省の海外安全ホームページや各国の日本国大使館のホームページにまとめられていますので、こちらをご確認ください。

特に各国の日本国大使館では「その国から日本に渡航する場合」に特化した留意点や、日本の厳しいPCR検査のフォーマットに対応してくれる現地業者などを紹介してくれています(注:日本への帰国・入国へは72時間前に実施したPCR検査証明が必須です)。もし海外に渡航されたり、海外から一時帰国されたりする方がいらっしゃれば、その国の日本国大使館のホームページをご確認ください。なお、現在は3/1からの規制が発表になったばかりで非常にわかりづらいですが、徐々に整理されていくものと考えます。

外務省の海外安全ホームページは海外でのリスク管理の基本
外務省の海外安全ホームページは海外でのリスク管理の基本

入国・帰国後の隔離に関して

隔離期間は入国日翌日から起算します。私は2月中旬に帰国したため、入国日翌日から起算して7日間の隔離期間が必須でした。また、ドイツはそのうち6日間の検疫所指定場所での隔離が義務付けられていましたので、空港到着後PCR検査を受けて陰性が確認されたのち検疫所指定のホテルに移動しました。到着からPCR検査終了、各種注意事項の説明、移動まで4時間くらい待ちました。乗客は少なかったのでこれは早い方だと思います。

隔離先のホテル到着後は部屋から1歩も出ることができず、食事は全てドアの前に置かれます。そして毎日の健康観察が義務付けられました。検温だけではなく、指定された場所から動いていないかなどが定期的にアプリを通じて確認があります。この辺りの情報は上述の大使館のホームページや厚生労働省・入国者健康管理センターのホームページに情報があります。どこに隔離されるかはその時の状況によるようです。

隔離最終日の朝にPCR検査を受け陰性が確認されたら、その日の午後にホテルを退所しました。退所時間はホテルに待機しているスタッフの方から連絡があり、指定できません。また、私が帰国した際は隔離期間中の公共交通機関の利用が認められていないこともあり、一旦は到着空港に戻されました。今後は到着後24時間以内の自宅等への公共交通機関の利用は認められるようですので、ここはその場から解散になるかもしれません。私は残りの1日(2泊)は空港近くのホテルに宿泊しました。

PCR検査などは日本所定の書式が望ましい
PCR検査などは日本所定の書式が望ましい

隔離中につらかったことなど

まず検疫所指定の強制隔離期間中につらかったのは食事の対応です。施設側も配慮して複数の業者からお弁当を手配してくださいますが、冷たいだけではなく基本的に味が濃いので3日くらいすると胃がもたれてきました。そのため私も含め、スーパーやフードデリバリーを頼む方はいらっしゃいます。また、洗濯ができないことを想定して部屋着などを多めに持参するなど、いつもよりも荷物が多くなりました。あとは、検温などの館内放送およびアプリを通じた居場所確認などが不定期であるので気が休まりませんでした。この居場所確認ができないことが続くと、入国者健康管理センターから電話があったり、ひどい場合は違反者として名前などが公表されたりする可能性があります。

強制隔離期間後の自主隔離では、食事の買い出しなどの最低限の外出は許容されるので温かい食べ物などを購入できました。私の場合は隔離期間の最後の2日でしたので問題ありませんでしたが、これが長く続くのは少しつらいかもしれません。また、小さなお子様連れで一時帰国や隔離を経験した方はいずれの場合も大変だったとおっしゃっています。随分前に日本に帰国した知人の話を聞くと、トータルでの隔離期間が14日間だったのでもっとつらかったようです。

新型コロナウイルス流行から2年が経とうとしておりますが、これらの状況は徐々に緩和されていくことと考えます。しかし、変異種の流行などが発生した場合別の規制が敷かれることもあろうかと思います。まずは最新情報をご確認ください。最後に到着空港や検疫所指定の隔離施設などのスタッフの方々がさまざまな決まりや配慮を行いながら、ご対応いただけたことに、感謝いたします。

出典など
外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
在ドイツ日本国大使館
https://www.de.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
厚生労働省・入国者健康確認センター
https://www.hco.mhlw.go.jp/

執筆者

浜田真梨子(はまだ・まりこ)

執行役員
シニアマーケティングコンサルタント(欧州統括)

大手電機メーカーにて約10年に渡り、IT営業およびグローバルビジネスをテーマとする教育企画に従事した。その後コンサルタントとして独立し、日系・外資問わず民間企業や公的機関へのコンサルティングを行っている。中でもハンズオンベースでの調査から受注までの一連のプロセスをカバーする営業・マーケティング支援や、欧州拠点の設立などのサポートを得意とする。2016年には欧州で経営学修士号(MBA)を取得し、現在はドイツを拠点に活動している。

当社は、海外事業展開をサポートするプロフェッショナルチームです。
ご相談は無料です。お気軽にご連絡ください。

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